- ブログ
- 2022年11月4日
学び
年末が迫ってきましたね。
みなさん、今年はどんな一年でしたか?
私はタウポウリ・タンガローというクムフラからカヒコを学んでいます。
今年もたくさんの学びがあって、もうすぐこの1年の学びの集大成であるhōʻikeが行われます。
今年はようやく対面でのhōʻike、東京で学びの発表の機会が与えられることになり、参加させていただけることになりました。
ところであなたいつも忙しそうやけど
何をそんなに学んでるの?と思われるかもしれませんね。
ハワイアンでもないのになんでそんなに一生懸命異国の踊りを学び続けるのか、と。
もちろんカヒコフラ(古典フラ)の「踊り」は学んでいます。
たくさん振り付けを覚えたし、ハワイ語の歌もたくさん習って、
3.4年前の私からは考えられないくらい歌の意味や言葉の背景を想像できるようになりました。
イプヘケ(ひょうたんみたいなでっかい楽器)やイリイリ(石)やプイリ(竹の楽器)ともずいぶん仲良くなって、
私にとって、みんな家族みたいに大切な仲間になっています。
そう、家族みたいに。
ひょうたんが。石が。
生徒さんにフラを教えるときも、
もうこの曲はたくさん踊って仲良くなって、家族みたいになったよね、とよく言います。
家族みたいに。
形に残らない踊りが。目に見えない音楽が。
名前を付けたら虫もかわいいよ、といつも子供の生徒たちに言っています。
しつこく言って、私が目の前で名前を付けてかわいがるから、
今までは苦手だった虫をみんな大切に扱うようになってきました。
虫がいたら殺したり邪険に扱うんじゃなくて、
みんなそこを避けてステップを踏み、フラを踊る。
だって虫が先にそこにいたんだからねー、私たちが後から来たんだもの、邪魔してはいけない。
レイを編むとき、お花や葉っぱをいただく。
編む以上にたくさんの植物を採取しない、それは当たり前のことかな、と思うけど、
フラの世界では、私がレイを編むために命を落としてくれてありがとう、と感謝をします。
この場に来てくださってありがとうございます、と敬語で。植物に。
こういうのって、急にはい、今日からイリイリが家族、なんて思えないし、
クモに名前つけちゃお、なんて思いもしないよね。
ちょっとずつちょっとずつ心に染み込んで、
気づいたらイリイリをなでなでしてたり、
虫に名前つけたり、
植物をふみつけないようにそっと歩いたりして、
そしていつの間にか自分がほっこり幸せな気持ちになっていることに気づく。
そんなものだと思うんですよね。
そう、気づいたらなんかほっこり幸せ。
それがフラの1番ステキな教えかもしれません。
みんなで学びを続けて、
平和で優しくて柔らかくてあったかい、
そんな世界でいつも穏やかに生きていけたらいいな。
戦争があったり経済が不安定だったり、
大きな世界がちょっと暗いこんなときでも、
フラを学ぶ私たちは、家族みたいに大切なものをひとつでもたくさん作って、ささやかに幸せに生きていけたらいいですね。